奈良県の壷阪寺(つぼさかでら)
別名 南法華寺(みなみほっけじ)
壷阪寺は眼病封じで知られていて大きな眼鏡があったり、境内には巨大な石仏がいくつもあったりとインド色たっぷりの仏像ワールドなお寺です。
とても楽しいお寺さんですよ
壷阪寺の見どころ
仁王門
こちらの仁王門、脇に立つ仁王尊は背後に釣鐘の助けがなく独立して立っている珍しい仁王尊です。
(他は鉄の棒で支えられていることが多い)
そして仁王門の下に目をやると、下駄があります。
これは仁王尊の下駄で、乗ると健康にご利益があるんだとか。
バランスが難しいのでそっと乗って健康祈願してみて下さいね
多宝塔
平成14年に建てられた比較的新しい塔で、中には平安時代の大日如来がお祀りされています。
この右手に見える階段には車椅子でも登れるように昇降機がついていました。
実は壷阪寺は戦後の日本で最初の盲老人ホームを設立するなど社会福祉活動にも貢献しているお寺さんです。
多宝塔から左奥へいくといらっしゃるこちらの石仏。
この石仏の前にはパワーストーン台座がありこの上に座ってパワーを頂きながらお参りできます。
お寺にパワーストーン?となりましたが壷阪寺はインドと交流が深く随所にインド色がみられます。
天竺渡来 大釈迦如来石像
多宝塔の右手には大きな大きなお釈迦様。
天竺渡来(てんじくとらい)とはインドからやってきた石像という意味です。
釈迦如来の前には十一面観音、文殊菩薩、普賢菩薩など石像が集まり実際に見ると圧巻のスケールです!
この時はお顔に汚れがついて泣いているようにみえましたが後に綺麗にされていました
そして壺阪寺の見どころの一つは、春にお釈迦様を包みこむ様に咲く桜。
桜大仏と言われ、とても素晴らしい眺めです。
桜に囲まれた大仏様は圧巻だよ
慈眼堂
こちらの慈眼堂は平成18年に造られた新しいお堂です。
元々は壺阪寺の奥にある谷にあった阿弥陀堂で、解体しここに立て直されました。阿弥陀仏がお祀りされています。
三重塔(重文)
室町時代(1497年)に再建された三重塔は重要文化財(重文)です。
色味のないとても渋い三重塔です。
礼堂(重文)
こちらは本堂に隣接する礼堂です。
私達が手をあわせお参りするところになります。
壺阪寺の大雛曼荼羅(お雛様)
桃の節句の時期は礼堂にお雛様がずらーっと並べられることでも有名です。
2020年はオリンピックにちなんで2020体のお雛さんが並べられました。
マスクをしたお雛様だったり、2021年のオリンピック開催年にはスキージャンプをしたお雛様がいたりとユニークで見ていて楽しくなるような飾りがされています。
毎年3月から4月中頃まで開催されています。(2024年は3/1~4/18)
八角円堂(本堂)
礼堂を入ると本堂のご本尊近くまで行くことができ、ここからが本堂です。
お寺の方が「どうぞ自由に写真を撮ってくださいね」とおっしゃってくださり、撮影禁止のお寺が多い中とても気さくで良いお寺さんでした^^
本堂は八角形の形で真ん中にご本尊が安置されていてぐるっと一周できます。
八角堂は法隆寺夢殿、興福寺北円堂などがありますが、壷阪寺の本堂が日本で最初の八角堂ではないかといわれています。
めがね供養観音
礼堂前に大きな眼鏡がありました。
手を合わせてこの眼鏡をくぐると眼のご利益があるそうです。
これが茅の輪ならぬ眼鏡くぐり^^
奥には使い終えた眼鏡を供養するめがね供養観音様がおり、お世話になった眼鏡やコンタクトレンズを奉納できます。
天竺渡来 大観音石像
さて、多宝塔を見た時に遠く山の中に立つ大きな仏像が見えました。
けっこう遠くに感じたのでなんだろう?と不思議に思いましたが…
壺阪寺の境内にある観音様でした。
近づくと見上げる程高い全長20mの観音様。
こちらもインドからやってきた観音様で、しかしあまりに大きいので66個に分割して彫刻され、日本に運ばれてから組み立てられたそうです。
天竺渡来 大涅槃石像
大きな観音様から少し下っていった所には全長8mの大涅槃石像が横になっていました。
ここからの眺めは先程の観音様も一緒に見ることができ、なんともスケールの大きな眺めです。
思ったほど遠くはなく本堂から歩いて5分程なので是非ちかくでその大きさを実感してみて下さい。
お里 澤市の像と二人が投身した谷
壺阪寺には貧しいながらも仲睦まじい夫婦の伝説があります。
眼が不自由な澤市と女房のお里。
お里は夫・澤市の眼が良くなるようにと毎晩床を抜け出し壺阪の観音様にお参りしていました。それを知った澤市は自分が盲目であるが故にお里に不遇な暮らしをさせていると自分を責め谷へ身を投げてしまいます。そしてそれを知ったお里も後を追ってしまいました。
その谷と伝えられているのが壺阪寺の奥にある谷です。
しかし観音様のお力で奇跡が起き、二人は助かり澤市の眼が治ったと言い伝えられています。
本堂内には澤市の杖があり、触れると夫婦仲にご利益があるそうです。
私もご利益をいただけるようにそっと触れてきました
壺阪寺にあるお食事処(閉店中)
境内にはお食事処「つぼさか茶屋」がありますが現在閉店中です。
目薬の木のお茶の試飲ができるらしいので再開したら立ち寄ってみたいですね。
壺阪寺の歴史とご利益
ご本尊 十一面千手千眼観世音菩薩
開祖 弁基上人
創建 703年
壷阪寺のご本尊十一面千首千眼観世音菩薩は目の観音様です。
蓮華座上にどっしり座り少しふっくらとしたお顔、42手あるうちの向かって右、赤い玉を持つ手が眼を救う御手といわれています。
歴史
・元興寺の僧であった弁基上人がこの地で修行を行っていた。
・その頃愛用していた水晶の壺を坂の上の庵におさめ、観音像を刻みここにお祀りしたのが壺阪寺のはじまり。
・このことから本来の寺名は南法華寺だが通称壷阪寺と呼ばれるようになった。
ご利益
眼病封じ、眼病治癒のご利益があります。
壺阪寺の御朱印
左上は西国三十三所1300年記念印で眼鏡がデザインされた記念印でした。
(記念印は2022年3月31日まで⇒2023年3月31日まで延長⇒終了しました)
壷阪寺の所要時間
およそ1時間
拝観料と拝観時間
拝観料
大人¥800、小人(17才以下)¥200、幼児(5才以下)無料
拝観時間
8:30~17:00
御朱印受付時間
8:30~17:00
壺阪寺の駐車場
山道を登ってくると駐車場のゲートがあり入ってすぐ第二駐車場。(53台)
さらに上へ続く道がありその先に一番近い第一駐車場があります。(33台)
その間は信号による片面通行でした。
上の駐車場も広く停めやすいです。
駐車料金 1日¥500
壺阪寺へのアクセス
(〒635-0102 奈良県高市郡高取町壺阪3番地)
公共交通
近鉄電車「壺阪山」下車 バスまたはタクシーで10分
遠方の方や自家用車で巡礼できない方はバスツアーもおすすめです。
クラブツーリズムでは様々なプランが用意されています。
HP内、右上のメニューから国内旅行のテーマのある旅を選び、文化・歴史のお参り巡礼の旅(こころの旅)から検索してみてね。
はじめの1冊におすすめの本
次の札所⇒ 第七番札所 岡寺(龍蓋寺 )
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