京都の六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)
実はこの六波羅蜜寺には気になる噂があります。
それは六波羅蜜寺は怖い。
なぜ怖いのか?ちょっと気になりますよね。
今回はその理由と実際に訪れた印象をレビューします。
六波羅蜜寺は怖い?その真相は
怖い…そんなことも言われている六波羅蜜寺。
実はこの六波羅蜜寺の建つ場所にその言われがありました。
ここは昔、死者を葬送していたといわれる「死の六道」と呼ばれた所でした。
「死の六道」は「六道の辻」と呼ばれる地名で、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・冥界の6つの世界と繋がっています。
そしてここで死者と最期のお別れをしていたと言われています。
かつて六波羅蜜寺のあるこの場所は人骨が至るところに転がっていた為、髑髏町(どくろちょう)という地名でした。
しかしあまりに不吉な名前のため江戸時代の役人が音の似た轆轤町(ろくろちょう)に変更したそうです。
どくろ町…。そう言われると少し怖い気もしますね^^;
ですが実際訪れてみると六波羅密寺は鮮やかな本堂などとても明るく綺麗なお寺です。
怖さは全く感じることはなく、穏やかにお参りさせていただきました。ご安心を^^
幽霊子育飴の言い伝え
六波羅密寺の門を出て左手すぐに「みなとや幽霊子育飴本舗」というお店があります。
幽霊。やっぱり怖いイメージなんですが…
時は1599年。
夜な夜な飴を買いにくる女性がいました。
ある時、銭箱の中を見るとしきみの葉(お墓にお供えする花)が入っていることに店主が気付きます。
不思議に思いその夜女性の後をつけると鳥辺山(京都の埋葬地となっていた場所)にあるお墓に消えていきました。
そのお墓から赤ん坊の泣き声が聞こえたため、翌日住職とお墓を掘ってみると飴をくわえた赤ん坊がみつかったそうです。
実はこの女性は身ごもったまま亡くなってしまい、その後産まれた赤ん坊にお乳の代わりに飴をあげて育てていたそうです。
この言い伝えから「幽霊子育飴」と名付けられ、このお店にはしきみの葉が入った銭箱が今も残っているのだとか。
ちなみにこの赤ん坊は8歳で僧となり68歳まで生きたそうです。
言い伝えを知ると怖いどころか、命を落とした後も子供を育てようとするお母さんの深い愛情のお話でしたね。
この言い伝えから幽霊子育飴は妊娠中や授乳中の方に人気の飴となっています。
雑味のない素朴な美味しいべっこう飴でした
六波羅密寺の見どころ
六波羅蜜寺はけして怖いお寺ではないことが分かりましたね。
ここからは六波羅密寺の見どころを紹介します。
色鮮やかな本堂
色鮮やかな文様が施された本堂。
ご本尊の十一面観音様がお祀りされています(秘仏)
本堂前は広く階段になっているので、そこに腰をかけてしばらく煌びやかな本堂を眺めました
六波羅密寺のなで牛さん
本堂の真ん前に一匹の牛さんがいます。
体の悪い所をなでると病や怪我が治るといわれている撫で牛さんです。
令和館の空也上人像(重文)
六波羅蜜寺の開祖、空也上人は醍醐天皇の第二皇子でした。
しかし自らそのことを明かさず一人の僧として生涯庶民に寄り添いました。
橋を架け井戸を掘り貧しく病める人々を救ったとされています。
2022年リニューアルオープンした令和館では空也上人が念仏を唱えると口から六体の阿弥陀様が現れたという言い伝えそのままのちょっとユニークなお像が拝見できます。
他にも平清盛像など数々の重要文化財を見ることができるのでこじんまりですがおすすめです。(撮影は禁止)
銭新井弁財天
本堂より奥に、銭洗い弁財天や水掛不動尊がお祀りされているのでこちらもお参りしましょう。
財運や芸能にご利益があるとされています。
六波羅密寺で人気の誕生日おみくじ
六波羅蜜寺では生年月日と性別から一年の運勢を占う開運推命おみくじが人気です。
よく当たるそうですよ
但し13歳未満88歳以上はありません、ご注意を。
遠方の方は郵送でも受け付けてくれます。
六波羅蜜寺の歴史とご利益
- ご本尊:十一面観世音菩薩(国宝)
- 開祖:空也上人
- 創建 951年
歴史
・951年、都に疫病が大流行する。
・空也上人は自ら刻んだ十一面観音像を車にのせて市中をまわり、念仏を唱え、梅干しをいれた薬茶を病人に授け病魔を退散
・それから12年後、空也上人はお堂を建て先の観音様を安置してできたのが六波羅蜜寺のはじまり。
六波羅蜜寺は実際には怖くないどころか、疫病退散の為に尽力された空也上人が建てた素晴らしいお寺なのです。
今のこのコロナの時期、是非ともお参りしたいお寺ですね。
ご本尊(国宝)
空也上人作、十一面観世音菩薩は秘仏であり
12年に一度、辰の年にご開帳されます。
実は縁結びの神様として信仰されていて
恋愛成就、夫婦円満のご利益があるそうです。
次の御開帳は2024年です。
ご利益
恋愛成就、夫婦円満、無病息災、勝負運、金運など
辰年のご本尊ご開帳について
今年は12年に一度の御開帳です。
御開帳期間
令和6年11月3日〜12月5日
行きたいな~!
六波羅蜜寺の御朱印
左上は西国三十三所草創1300年記念印で梵字のデザインでした。
(記念印は2022年3月31日まで⇒2023年3月31日まで延長⇒終了しました)
所要時間
およそ20分 (令和館拝観込み)
街中にあるコンパクトなお寺です。
六波羅蜜寺の拝観料と拝観時間
拝観料
無料
令和館のみ大人¥600円、大高中¥500円、小¥400
拝観時間
8:00〜17:00
令和館8:30〜16:45(受付16:30)
御朱印受付
8:00~17:00
六波羅蜜寺の駐車場
専用駐車場あり(無料5台)
近隣にいくつかコインパーキングがあります。
六波羅密寺周辺は一方通行の細い道が多いので要注意
六波羅蜜寺へのアクセス
(〒605-0813 京都市東山区五条通大和大路上ル東)
- 京阪電車「清水五条」下車 徒歩7分
- 阪急電車「京都河原町」下車 徒歩15分
- JR京都駅から京都市バス206系統「清水道」下車 徒歩7分
清水寺へは歩いて15分です。
遠方の方や自家用車で巡礼できない方はバスツアーもおすすめです。
クラブツーリズムでは様々なプランが用意されています。
HP内、右上のメニューから国内旅行のテーマのある旅を選び、文化・歴史のお参り巡礼の旅(こころの旅)から検索してみてね。
はじめの1冊におすすめの本
次の札所⇒ 第十八番札所 六角堂
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