京都府にあるの成相寺(なりあいじ)
西国巡礼で最北端にあるお寺になります。
成相山山頂にある展望台からは天橋立が一望でき、成相寺のお参りと合わせてその絶景も楽しむことができます。
成相寺の見どころ
鉄湯船(重文)
この釜は鎌倉時代の作で元々湯船として使われていたもの。
直接入っていたわけではなくここで沸かしたお湯でかかり湯をしていたそうです。
今は手水鉢として使われ観音水と呼ばれる成相山の湧水がでています。
本堂内の真向の龍
本堂内右手にある名工・左甚五郎作の木彫りの龍。
真正面を向いていてどの角度から見てもこちらを見ているように見えます。
左甚五郎作の龍といえば滋賀県の三井寺の井戸にもありましたね
本堂
本堂はもともとここより山の上にありましたが山崩れのため現在地へ移転、
江戸時代中期に再建されたもので、色使いが質素ながらもどしっと風格のある佇まいです。
本堂前階段下の一願一言地蔵
ただ一つの願いを一言で祈れば叶えてくださるといわれるお地蔵さま。
約620年前に創られたとても古いお地蔵さまです。
成相寺の撞(つ)かずの鐘
成相寺のこの鐘には悲しい言い伝えがあります。
鐘を鋳造するとき、溶かした銅の中に赤ん坊が落ちてしまいました。
出来上がった鐘をつくと赤ん坊の泣き声のように悲しく鳴り響いたので、それからこの鐘をつくのをやめたそうです。
そう聞くとどこか寂しげな鐘に見えました・・・
成相寺の底なし池
この池は底なし池と呼ばれています。
昔この池には大蛇が住んでおり、お寺の小僧を次々飲み込んだ。
和尚はなんとかせねばと小僧に似た藁人形をつくり中に爆薬をしかけた。
大蛇は気付かず人形を飲み、爆発して坂を転げ、海に沈んでしまった。
このような言い伝えもありちょっと怖い感じもしますが、今は木々に囲まれ弁天堂が浮かぶ風情ある池でした。
本当に底なしなのかは分かりません^^;
五重塔
成相寺の五重塔は高さが33mあり木々の中にそびえ立つその姿は想像以上に立派です。
もみじの木も多く見られたので秋は紅葉とのコントラストも美しそうです。
青空と五重塔の朱色が最高に綺麗でした!
成相山パノラマ展望台から見る天橋立
駐車場よりさらに上に続く道路の先に成相山パノラマ展望台があります。
ここからの天橋立は少し横角度から。
展望スポットで人気の天橋立ビューランドや笠松公園より高い位置からの眺めです。
この日は少し曇っていましたがそれでも素晴らしい景色でした!
この展望台ではかわら投げもできます。
かわら投げとは古くから行われている祈願行事で、かわらに願いを込めて輪っか目がけて投げます。
3枚で200円。かわらには招福、安全、厄除、金運などの文字が書かれていて好きな瓦を選びます。
私のかわら投げ体験
私が選んだかわらは招福、安全、厄除。
一投目、招福通過!
二投目、安全通過!
三投目、厄除外れる!
このままではモヤモヤ。
さらに3枚購入、厄除ばかり3枚。
一投目外れ!二投目外れ!ピンチ!
三投目通過〜!
この様にかわら投げで楽しむことができるので展望台へ来たら是非挑戦してみて下さいね
パノラマ展望台の他にも本堂駐車場の近くには歩いて行ける弁天山展望台があります。
パノラマ展望台よりは低いですがこちらの眺めも良かったです。
しかしどちらかを選ぶとしたらやはりパノラマ展望台がおすすめ。
車なら是非パノラマ展望台へ!
成相寺の歴史とご利益
ご本尊:聖観世音菩薩(秘仏)
開祖 :真応上人
創建 :704年
成相寺は文武天皇の勅願寺として真応上人が創建。
ご本尊
ご本尊の聖観世音菩薩は平安時代作、秘仏で御開帳は33年に一度です。
前回は2005年だったので次は2038年です。
ご利益
あらゆる現世利益
成相寺の名前の由来
一人の僧が山に篭って修行中、深雪で食料は絶え餓死寸前になります。
僧は「今日一日生きる食べ物をお恵み下さい」と本尊に祈り願いました。
すると怪我をした鹿が現れます。
悩みつつも命には変えられないとその鹿の肉を切り取り鍋で煮て食べました。
やがて雪が消え里人が訪れると、ご本尊が切り取られ、鍋に木屑を見つけます。
これを知った僧は観音様が身代わりになってくれたのだと悟ります。
これにより願いが成り合うお寺、成相寺と名付けられ願いが叶うお寺として信仰されるようになりました。
また観音様は「身代わり観音」とも呼ばれています。
成相寺の御朱印
左上の西国三十三所1300年記念印はあらゆる願いを叶えてくれる如意宝珠のデザインでした。
(記念印は2022年3月31日まで⇒終了しました)
成相寺の所要時間
およそ1時間半。
パノラマ展望台へ行ったりかわら投げをしたりとゆっくり時間をとりたいお寺です。
拝観料と拝観時間
入山料
大人¥500 中高生¥200
拝観時間
8:00~16:30
駐車場
専用駐車場あり
本堂前とその先のパノラマ展望台の2か所
(料金は入山料に込み)
車道のゲートで入山料を払います。
どちらもそこそこ広めの駐車場でした。
▼冬は積雪のため注意が必要です。
▼ナビは「丹後郷土資料館」に設定して下さい。
急な坂道!成相寺へのアクセス
成相寺までは車で行きましたが近づくにつれかなり急勾配な道です。
(〒629-2241 京都府宮津市成相寺339)
公共交通
・京都丹後鉄道 「天橋立」駅下車 観光船→ケーブルカー→登山バス
観光船+ケーブルカー往復(大人¥1600 小児¥800)
成相登山バス往復(大人¥1120 中高生¥920 小学生¥360)
(登山バス運賃には入山料が含まれています)
・または「天橋立」駅からタクシー25分
便利なレンタカーを借りて天橋立周辺もあわせて観光するのもおすすめです
遠方の方や自家用車で巡礼できない方はバスツアーもおすすめです。
クラブツーリズムでは様々なプランが用意されています。
HP内、右上のメニューから国内旅行のテーマのある旅を選び、文化・歴史のお参り巡礼の旅(こころの旅)から検索してみてね。
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