私は2020年から西国巡礼を始めました。
この記事では西国三十三所とは何か、また巡礼の始め方について簡単にまとめています。
西国巡礼の基本的な知識を知ってより巡礼の旅を楽しみましょう
西国巡礼とは?
近畿2府4県+岐阜県にある33ヶ所の観音菩薩をお祀りするお寺を巡ることを西国三十三所巡り(西国巡礼)といいます。
各お寺を巡り拝受した御朱印を納めた納経帳(御朱印帳)は、これを持っていると極楽浄土へ行くことができると言われています。
西国巡礼のはじまり
西国巡礼は718年に奈良県の長谷寺を開いた徳道上人によって始まったとされています。
徳道上人は病で生死をさまよっていたとき閻魔大王に会い、悩み苦しむ人を救うため三十三所の観音霊場を広めよと命じられました。
そして閻魔大王から33個の宝印を預かりました。
生き返った徳道上人は巡礼を広めようとするも当時はなかなか受け入れてもらえず仕方なく宝印を中山寺に埋めました。
そこから270年後、天皇を退位し出家した花山法皇は那智山青岸渡寺で修行中、夢で観音霊場を再興するようお告げを受け、この宝印を中山寺で見つけ西国三十三所巡礼が復興されました。
今もこうして西国巡礼を楽しめるのはこの二人の僧のおかげですね。
西国三十三所はどこにあるの?
三十三ヵ所の観音霊場は大阪府に四ヶ所、京都府に十一ヶ所、滋賀県に六ヶ所、奈良県に四ヶ所、兵庫県に四ヶ所、和歌山県に三ヶ所、岐阜県に一ヶ所あります。
この他に番外札所があります。
番外札所には徳道上人が晩年過ごした法起院や
花山法皇のお廟がある花山院菩提寺などがあるよ。
なぜ三十三ケ所なのか
観音菩薩はあらゆる人々の願いを叶えるため三十三の姿に変化するといわれおり、この数字が三十三の由来となっているそうです。
西国巡りに必要な持ち物
絶対という物はありませんが以下の物は持参をおすすめします。
御朱印帳、ろうそく、お線香、小銭
せっかく巡礼するので御朱印はいただきたいですよね。
さらに三十三所の御朱印は満願(全ての札所を巡ること)をして先達という称号の認定を受ける場合にも必要です。
小銭はお賽銭用に用意しておくと便利です。
数珠、納経本、納札、金剛杖なども
ろうそくとお線香は1本20~30円で各お寺でも売ってます。
御朱印をいただく意味とは
本来は写経をおさめたりお経を唱えたしるしにいただくものです。
今は参拝のしるしとして定着していますね。
きちんとお参りした後に御朱印をいただくのが正式な順番です。
決して記念のスタンプではないことは心得ておきましょう
仏さまとご縁をいただけた大切な証だよ
西国三十三所巡りの基本的ルール
札所の順番通りにまわるの?
各お寺には札所の番号がついていますが順番通りに回らなければいけないということはありません。
好きな所から好きな時期にお参りできます。
ですが最後は33番目の華厳寺(岐阜県)をおすすめします。
というのも、華厳寺は「満願のお寺」と呼ばれているからです。
満願とは?⇒⇒ 西国三十三所めぐりの満願とは?先達認定のやり方
参拝方法
普通にお寺に参拝するのと変わりありません。
- 山門で手を合わせ一礼してから入る
- 手水舎で手と口を清める(今はコロナで使えないところもあり)
- ろうそく、お線香を納める(納札を持っている場合は納札も)
- お賽銭を納め、合掌一礼して祈願する
(二礼二拍手一礼は神社です。間違えないようにね) - お参りを終えてから御朱印をいただく
服装は?
ほぼ皆さん普段着です。
第16番札所の清水寺とかはBIG観光地ですし巡礼でない方も沢山います。
もちろん正式な巡礼スタイルの方もたまに見受けられますよ。
お遍路さんを思い浮かべると分かりやすいですね。
それから西国札所は山寺も多くかなり歩く所もあります。
第4番札所の施福寺は軽く登山です!
なので靴はスニーカーなど歩きやすい靴が絶対におすすめです。
服装については以下の記事を参考にしてください。
西国三十三所草創1300年について
西国三十三所巡りは日本で最古の巡礼旅です。
そして2018年で西国巡礼が始まって1300年が経ちました。
それを記念して様々な特別行事やイベントが行われました。
その一つとして御朱印とともに期間限定の特別印の授与があります。
特別印は各お寺に合わせたオリジナルのデザインになっていて
期間は2020年3月まででしたがコロナで2023年3月31日まで延長されました。
⇒現在は終了しています。
節目の時にはまた記念イベントが行われるかもしれませんね。
まとめ
巡礼というととても敷居が高いように感じますが実際は難しく考えることなく普通に皆さんが考えるお参りと同じです。
お願いを祈願したり、古く立派な建物に感心したり、滅多に見られない仏像に感動したり、自然に癒されたり、その地の美味しいものをいただく。
私が西国巡りを始めてみて一番の感想は「なんて楽しい!」です。
歴史に興味がある方、お花に興味がある方、古い建築に興味がある方、運動したい方、なにか趣味を作りたい方、きっかけはなんだって大丈夫です。
すこしでも行ってみたいなと感じたら、まずは行きやすい1ヶ所から是非始めてみて下さいね。
常識あるマナーは守りつつ、気軽に西国巡礼を楽しみましょう!
はじめの1冊におすすめの本
遠方の方や自家用車で巡礼できない方はバスツアーもおすすめです。
クラブツーリズムでは様々なプランが用意されています。
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